ロシア軍発展の方向性

分析資料

ロシア軍は戦略抑止と通常戦力のバランスを追求している。

ロシア軍は戦略抑止と通常戦力のバランスを追求している。また、その双方の概念が重なる非核抑止の部分は最も発展の余地があり、また現在のロシア軍の注力の中心となっている部分とみられる。

それぞれの区分における発展の方向性の多くは、ソビエト時代である1980年代のオガルコフ改革に起源を持つものが多い1

特に一般部隊のC4ISR能力と重なる部分については、米国の模倣とされることも多いものの2、米国との非対称性を追求することによる独自性も見られ、その違いについてはさらなる分析が必要である。

  1. Michael Kofman, “The Ogarkov Reforms: The Soviet Inheritance Behind Russia’s Military Transformation,” Russia Military Analysis, July 11, 2019, russianmilitaryanalysis.wordpress.com/2019/07/11/the-ogarkov-reforms-the-soviet-inheritance-behind-russias-military-transformation/.
  2. Andrew Radin, Lynn E. Davis, Edward Geist, Eugeniu Han, Dara Massicot, Matthew Povlock, Clint Reach, Scott Boston, Samuel Charap, William Mackenzie, Katya Migacheva, Trevor Johnston, Austin Long, “What Will Russian Military Capabilities Look Like in the Future?” RAND Army Resarch Division, 2019, www.rand.org/pubs/research_briefs/RB10038.html.